SBH(水素化ホウ素ナトリウム):

NaBH4(Sodium BoroHydride)とは

 2004年12月19日 Herbert C. Brown教授が死去されました。

 Brown教授はホウ素の化学を中心として、数々の有名な合成反応・試薬を開発しており、複雑な化合物の合成ではBrownの試薬を使っていないものを探す方が難しいとさえいわれます。この功績により1979年にはG.Wittigとともにノーベル化学賞を受けています。 

 ここに取り上げた水素化ホウ素ナトリウムは中でも代表的なものでどこの研究室にも必ず置いてある最もポピュラーな還元剤です。これは元はといえば「安全に携帯出来る水素源を」という政府の依頼によって開発された化合物でした。Brown教授はこれを抽出しようとアセトンを加えてみたところ、反応してイソプロピルアルコールが出来てしまったというところからその還元力が発見されました。 

 以来もっぱら合成試薬として盛んに使用されていましたが、近年もともとの用途である「水素源」としても再び脚光を浴び始めています。水素を用いる燃料電池はクリーンなエネルギー源として大きな期待が寄せられており、もしかしたら未来の車やノートパソコンはガソリンやバッテリーの代わりに水素化ホウ素ナトリウムで動くようになるかも知れません。(ネット情報より抜粋)